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糸巻きはすべてが六角で、材質は、黒檀、象牙、紅木などですが、座金との密着が
いいのでどの三味線にも黒檀が最も適します。
 黒檀の糸巻きには(寿六)と(面取り)があり、(寿六)の糸巻きは六角そのままで
、糸の巻き上げに手が滑らないため糸巻きとしては上々なのですが、少し堅い感じ
がいたします。(面取り)は六角のかどを取り丸くした糸巻きで、理想的です。現在
では(面取り)が多く使用されております。
 象牙の糸巻きも(面取り)が主で、舞台では”ヒン”がよくてよいものですが、よほど
仕込みを上手にし、中に押し込むようにして回さないと、戻りがちです。(戻るというの
は、弾いているうちに糸巻きが独りでに緩み、一挙にカラッと糸が戻ってしまうことです)
これは、象牙の生地が堅くて、黒檀などのように座金に馴染まないためです。
 紅木の糸巻きは座金に当たる部分は、黒檀の糸巻きと同じで、それ以外のところは
芯を残して、それに紅木を六角に張り合わせ(面取り)したものです。